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渡利潤子コーチ事務所
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Vol.28
●ショーシャンクの空に
監督:フランク・ダラボン
出演:ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン ほか
【映画のテーマ】
忘れちゃいけないよ、希望はいいものだ。
たぶん、なによりも いいものだ。
そして、いいものは、永遠に死なない。
【映画の観どころ】
この映画のファンも、「フォレスト・ガンプ」 同様に、多いのではないでしょうか。 1994年 アメリカ作品。
原作は、あの、スティーヴン・キング です。
実はこの映画、第67回アカデミー賞において、
7部門 ノミネートされますが、前回ご紹介した
「フォレスト・ガンプ」 が多くの賞を獲得し、
「無冠の名作」 とも言われています。
ストーリーは、若くして銀行員として 成功していたアンディ。
が、ある日突然、妻とその愛人を射殺したという冤罪により、ショーシャンク刑務所に 投獄されてしまいます。
刑務所のなかの悪質な慣習、異様な雰囲気に、当初は苦しみ、孤立しますが、決して希望を捨てず、自由を信じ続けるアンディ。
そして、長きにわたる刑務所生活のなかで、刑務所
内の環境改善に取り組み、徐々に他の囚人たちと交流を深め、信頼を集めていきます。
また、元銀行員の経歴を大いに発揮し、監察官の税務処理や所長の所得隠しまでも行うようになり、一目置かれる存在にもなっていくのです。
しかし、一方で、アンディには、希望と自由を獲得するためのある 「目論見」 があった・・・。
この映画の醍醐味は、後半からラストシーンに集約されていると言っても、過言ではないでしょう。
どんなに苦しくても、つらい状況下に身を置かれても、決して「希望と自由の心の灯火」 を消すことの
なかった、アンディの強さにあると実感します。
ラストシーンで、アンディが真の自由を獲得し、第2の人生をスタートさせる姿には、心からエールを送りたい。
「いつも希望を忘れるな」と、観る者を力づけ、勇気づけてくれる映画です。
追伸:
この映画を観るたびに、ヴィクトール・E・フランクル
(自らのナチス強制収容所の体験を綴り、どんな苦悩のなかにも生きる意味があることを伝え続けた精神科医)の著書、 「それでも人生にイエスと言う」 を想像します。
Vol.27
●フォレスト・ガンプ
監督:ロバート・ゼメキス
出演:トム・ハンクス、サリー・フィールド、ロビン・ライト ほか
【映画のテーマ】
人生はチョコレートの箱のよう、開けてみるまで分からない。
【映画の観どころ】
この映画のファンの方は、多いのではないでしょうか。
1994年のアメリカ作品です。
「gump」 には、英語の方言(アラバマ州)で、「うすのろ」「間抜け」 「愚か」 の意味があるそうです。
ゆえに、原題の 「Forrest Gump」 は、「うすのろフォレスト」「間抜けのフォレスト」 という意味として解釈できます。
知能指数は劣るが、純粋で、優しい心を持ったフォレスト。
周りの人たちは、その彼の人間性を理解し、徐々に打ちとけていきます。
この映画は、周囲の人たちの協力や支援を受けながら、フォレスト自身の人生の成功を描いた映画です。
わたし達は、自分の弱み、できないこと、課題など・・・
自分の弱さを隠したいと思うところが、どこかにあるのではないでしょうか。
しかし、そういう自分を否定し、防衛し、見せまいとすると、仮面(ペルソナ)だらけの自分になり、本来の自分を見失い、自分らしい人生を生きていないことにもつながると思うのです。
この映画の主人公、フォレストは、自分(知能指数が劣っていること)をあるがまま受け入れ、そのことを周りの人に正直に伝えます。
そのことにより、周りの人たちの理解や協力を得て、
自分らしい人生を生き、結果として成功を収めることができたひとりの人間の 「生き方のモデル」 とも言えるでしょう。
話は変わりますが、
多くの経営者が尊敬する松下幸之助氏は、自分の弱さ、わからないこと、できないことを正直に伝え、 「教えてほしい」「支援をお願いしたい」 という姿勢で、周囲の人たちと接したエピソードは有名ですね。
この映画を観ると、松下幸之助氏のことをイメージしてしまうのはわたしだけでしょうか。
Vol.26
●普通の人々
監督:ロバート・レッドフォード
出演:ドナルド・サザーランド、メリー・タイラー・ムーア、エリザベス・マクガヴァン ほか
【映画のテーマ】
ある事故によって、あっという間に家族はバラバラになっていく。
この家族に起こったことは、実は、どの家庭にも起こりうる、普通のことなのである。
【映画の観どころ】
中流家庭に起こった突然の悲劇。
それは、長男をボート事故で亡くしたことから始まりました。
母親は愛する長男を失った悲しみから、夫や息子(次男)に対して、愛情を注げなくなっていきます。
そして、自分自身をも愛せなくなり、次第に人を遠ざけ、孤独に陥っていきます。
また次男は、自分のせいで、兄を死なせてしまったと自分を責め自殺願望と罪悪感に苦しみます。
家族にもわかってもらえない苦しみ、悲しみを、精神科医に話すことにより、徐々に彼の心は回復に向かっていきます。
一方、父親は、妻や息子の思いを肌で感じながらも、本音で話し合うことから逃避。
家庭で起こっている現実と向き合う勇気を持つことができません。
このような家族の在りよう、心の機微を、この映画は鋭い視点で捉え、丁寧に描いています。
この仮面夫婦、仮面親子の結末は、家族が崩壊し、バラバラになってしまうという現実。
唯一の救いは、父親と息子(次男)が、映画の最後に
ようやく少しだけ、本音で語りあうことができたということでしょうか・・・
交流分析(TA)の教科書ともいえる映画で、1980年の作品。俳優として活躍してきたロバート・レッドフォードが、この作品でアカデミー賞監督賞を獲得しました。
この映画は、幸せな家庭、幸せな人生とは何かを考えることができる、 「普通」 とかけ離れた傑作といえます。
Vol.25
●墨攻
監督:ジェイコブ・チャン
出演:アンディ・ラウ、アン・ソンギ、ファン・ビンビン ほか
【映画のテーマ】
戦乱のなかでは、誰ひとりとして、「英雄」 は存在しない。
また、勝利ということが、常に成功を意味するとは限らない。
【映画の観どころ】
舞台は 紀元前370年代、戦国時代の中国。
趙と燕の国境にある梁城は、危機に瀕していました。
趙の大軍が燕に侵攻しようとしていたのです。
10万の趙軍に対し、梁城の住民はわずか4千人。
そんな時、墨家の革離(かくり)が、梁城の住民を助けるためにたったひとり、駆けつけます。
そして、老若男女を総動員し、食糧やさまざまな物資を集め、あらゆる攻撃に備えて、作戦を立てて実行に移していく。
この優れた分析能力と状況判断力、常に先手を打って、相手の意表をつく守城戦術の数々を駆使する革離の雄姿に、城民の心は徐々に動かされていきます。
しかし一方で、城民の心をつかんだ革離に王位を奪われるのではないかと、疑心暗鬼にとらわれる王。
二転三転する展開のなかで、革離は、愛する女性、城民を助けることができるのか?・・・
この映画は、「兼愛(自分を愛するように他人を愛せ)」 と 「非攻」を掲げ、決して表舞台に立つことはない、墨家のひとり 「革離」 のあり方、生き方を描いた作品です。
墨家は、春秋時代末の紀元前5世紀に、思想家 「墨子」 によって、創始されました。
そして、墨家は、儒家と思想界を二分するほどの巨大な勢力を誇りますが、紀元前3世紀、始皇帝の中国統一によって戦国時代が終わると、忽然として消えました。この間200年余。
彼ら墨家は、いかに戦い、守ったのか?
そして、いかにして、歴史の闇に葬られたのか?
今なお 謎に包まれています。
現在も、世界で起こっている戦争の悲劇。
平和の実現を常に願いながら、古代から現代に至るまで、実は何も解決されていないという事実を、この映画は強いメッセージをもって、伝えているように思います。
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